「心が満たされる」
聖書:ローマの信徒への手紙15章7節~13節
本日の礼拝後、新型コロナの影響で延期になっていた教会総会が行われます。今年度の水海道教会の年度聖句はローマの信徒への手紙15章13節「希望の源である神が、信仰によって得られるあらゆる喜びと平和であなたがたを満たし、聖霊の力によって希望に満ち溢れさせてくださるように。」です。
希望というのは、人に生きる勇気と力を与えます。あのナチスの強制収容所を生き抜いたユダヤ人の精神科医ヴィクトール・フランクルは、あの過酷な収容所生活を生き抜くことができたのは、頑強な肉体の持ち主というよりも、たとえ肉体的にはそれほど恵まれていなくても、最後まで希望を失わなかった人だというようなことを言っています。希望があるとき、人はどのような苦しみをも耐え抜く勇気と力を与えられるのです。しかし、人間の抱く希望というのは、しばしば失望に終わることがあります。そのときには、人は本当に打ちのめされることになります。
パウロは真の希望がどこから来るか知っていました。パウロは自分の神を「希望の源である神」と呼んでいます。パウロのこれまでの伝道者としての歩みは苦難の連続でした。伝道においても、教会形成においても、苦労だらけでした。しかし、それでもなお、パウロは希望に生きているのです。
なぜなら、彼の信じる神は、キリストを死より復活させられた神だからです。その神のことをパウロは「希望の源である神」と呼んでいるのです。そうです。パウロは、「私たちの信じている神は希望の源である神であり、この方を信じて生きるならば、喜びと平和があなたがたを満たし、聖霊の力によって希望に満ち溢れることができるのだ。」と語っているのです。
私たちの信じる神は、イエスを死より甦らされた希望の源である神です。そして、この神から来る希望は決して私たちを失望させることが無いのです。この神が与えて下さる希望に心満たされて、2020年度においても、私たちが「神の栄光」をあらわすことができるよう、祈りつつ歩みたいと思います。